伊藤順一と申します。東京都日野市在住、33歳男です。家族構成は、妻、小学2年生娘の3人です。2019年、大手進学塾社員から転職し、現在は公共政策コンサルの仕事に就いています。
主な担当業務は、政策立案に伴う研究、調査(レポートや資料作成)です。また、前職と異なり、少人数の会社であるため、労務や経理も一部担当しております。
【 テレワークの流れ 】
<ミーティングがない場合>
- 8:00~勤務開始(個人によって異なる)
- 調査業務
- レポート作成業務
- プレゼン資料作成業務
- 一日の業務進捗報告(共有Excelシートに記入)
- 17:00勤務終了
<ミーティングがある場合(火曜日・金曜日)>
- 14:00~MT開始
- 業務進捗報告
- 作業振り分け
- ブレインストーミング
テレワーク導入までの流れと現状
2020年2月から部分的にテレワークを導入し、3月から本格的に稼働、4月から完全にテレワークへ移行完了させました。
経緯としましては、1月末からコロナウイルスの報道が盛んになった頃、会社が少人数ということもあり、誰か一人でも感染すると大きな痛手となるため、2月から早めの導入をしました。
2月の間は、オフィスでの勤務時間を11~16時までに設定し、残りの3時間分を自由に調整する仕組みでした。今まではタイムカードで勤怠を記録しておりましたが、臨時でExcelデータに自己申告してもらった時間を記録する形式に切り替えました。
3月からは、オフィス勤務を火曜日と金曜日のみに限定し、それ以外はテレワークでいう形式をとっていましたが、社員の安全を最優先に考え、途中から完全テレワークに移行しました。
一日の勤務時間は自己申告制で、8時間労働を取っていれば、縛りはありません。
私の場合、8時から17時(休憩1時間)で設定しております。週に2回の社員全員でのMTを実施し、作業進捗の管理や報告を行っており、大きな支障は出ておりません。
4月末の緊急事態宣言の発令に伴い、解除後の動きに対しても予め社内で話し合っており、解除されたとしても1~2週間は様子を見るとのことで、5月、6月もテレワークから戻しておりません。
現在も、感染者は一定数出ているため、通常の出社は10月まで見送ることが社内で話し合われています。
テレワークのために用意したもの
私用ノートパソコンのsurface pro6を作業用PCとして使用しております。会社のノートPCも持帰っておりますが、作業効率が悪いため、あまり使用しておりません。
Wi-Fiはau光の回線を使用しており、ストレスなく仕事に従事できております。マイク、スピーカーなどの周辺機器も必要なかったため、機材は揃えておりません。
会議用ツールとして、zoom、discordを使用しておりますが、今のところ周辺機器なしでもストレスなく会議が成立しております。
家の間取りが3LDKで6畳の自室があるため、そこを作業部屋として使用しております。
寝て起きてすぐに着替えて10分以内に作業に取り掛かれるので、快適です。
唯一、テレワークのために購入した機材はモニターです。
小さな画面で猫背になりながら長時間の作業をしていたため、腰を痛めました。視線を上げるためにモニターを導入しています。
テレワークのメリット・デメリットについて
【 メリットについて 】
① 無駄な時間の削減
最も多いご意見だと思いますが、通勤時間に代表されるような無駄な時間が大幅になくなったことは大きなメリットです。
往復で3時間は移動、通勤に消費していたため、その3時間が自分のコントロール下にあることはとても大きなメリットです。また、時間的なメリットは通勤時間だけではありません。
お昼やランチなど、休憩時間についても完全に自由になったので、その点の恩恵は大きいです。
② 自分の作業に集中できる
これもかなり大きいメリットになります。社内オフィスですと、どうしても他の社員が目に入りますし、来客、電話対応、ちょっとした頼まれごとで作業が1回1回途切れてしまいます。
致し方ないことですが、テレワークだとそういったこともほぼなくなるため、自分の作業に没頭できるようになりました。集中できる環境があった結果、作業のスピードは格段に上がったと自負しております。業態や職種、職位に応じて異なると思いますが、結果として、社内全体の生産性向上に寄与するのではないかと思われます。
【デメリットについて 】
① 自己管理能力がないと淘汰される
自律することが最初は大変だということです。慣れてしまえば、問題ありませんが、最初はダラダラとしてしまうこともありました。
特に自分の会社では、勤務の実態として成果物でのみ判断をしており、厳密な勤怠管理や勤務の監視行動(9時に一旦全員顔を合わせる、作業中はカメラをオンにする等)がないため、個人の自制心に委ねられておりました。
これはこれで、自分を適切に律する力がないと、どこまでもサボることができてしまうため、自分の不必要性が浮き彫りになってしまうことにもなり、残酷な制度であると思いました。
② 労働時間のコントロール
生産性が上がった分、どこまでも作業したくなってしまうということがあります。調子が出てきたので、今日は8時間ではなく12時間作業をするということもできてしまいます。
その結果、過度に疲労が蓄積し、通常時よりも疲れが酷くなる、という経験がありました。
また、連絡も基本は9-18時の間で済ませるのですが、臨時でどうしても「この資料ある?」という諸連絡が、夜の20時過ぎ等にあることもあり、上手く気の抜きどころを自分でコントロールしないと、常に仕事のことが頭から離れないということにもつながり兼ねません。
全力で集中すると、一日あたり3~5時間程度が限界だということも自分の体感として分かってきたので、自分の体力と照らし合わせて作業の優先順位付けを考えるようになりました。
また、強制的に休む時間を設けることで、自身の労働環境を管理するようになりました。
今後テレワークはどう変化していくのか?
導入する企業は増えてくると思います。
オフィスを維持する、社員が移動するというだけでコストは掛かりますので、その分のコストが今まで実は無駄だった、あるいは削減できたということに気付いた経営者は益々導入を進めていくことと考えております。
テレワークは上手く導入すれば、非常に画期的な労働形態ですし、個人にとっても会社にとってもメリットが非常に大きいと考えております。
特に、個人的に一番気に入っている点としては、「自分で自分の時間をコントロールできている感覚」です。
極端な話、自分の担当業務のうち、2日掛かるものを1日に集中させ、残り1日を個人の自由で消費するということも実質可能です。(勿論、テレワーク勤務の管理方式にもよりますが)
調査、研究、資料作成、入力作業等のPC作業でできるものは、どんどんテレワークに移行すると考えております。
また、オンラインで簡易なMTも実際できることに多くの人が気付いたはずなので、徐々に定着すると思われます。
勿論、対面でしか伝えられないものもあるため、実際にはオフィスとテレワークの双方のメリットを上手く使い分け、どちらも柔軟に使いこなすことができる経営者や役員、上司が多くいる会社は安心できるのではないでしょうか?
テレワークもオフィス勤務も一長一短です。
テレワークが新しい働き方であることは間違いないですが、万能ではありませんし、デメリットやできないこともあります。それを理解した上で、上手く業務の中に組み入れることのできる会社はやはり強いと思います。